00-05-25 ポップ・スター マイルス

 ‘70年代はソウル、ファンク寄りだったマイルスが’80年代はロック、ブルースの方に近づいていく。思えばマイルスってデビューの時から一貫してかっこいい音楽をのみ目指していたのだな。ジャズがやりたかったのではなく、ジャズが当時もっともかっこいい音楽だったんだ。
 ‘70年代半ばにマイルスが行き着いた音楽をもっと聴かせて欲しかった、というのが多くのマイルス・ファンの想いだったろうが、マイルスとしては最早あの時点でやりつくしてしまった、という想いが強かったのだろう。
‘80年代に復活したマイルスはよりポップな路線を突き進んでいく。それこそマイルスが最後に目指したポップ・スターの道に違いない。
 誰よりも新しい音楽を。しかし売れないものなど作りたくない。と、マイルスは思い続けていたに違いない。売れなくてもいい音楽を作るヤツはいる、しかしそんなものはオレの作る音楽じゃない。好きなことを好きなように作るだけなら他のミュージシャンでも出来る。しかしオレの作りたいものは売れる音楽だ。ニュー・サウンド、ニュー・ディレクション、しかもベスト・セラー!!そんな音楽を目指したマイルスはしかし、ポップ・スターになることは出来なかった。知性とプライドが、最後までマイルスにハンコックのような分かりやすいノリの音楽を作らせることを許さなかったのだろう。「帝王」と呼ばれた男の悲劇かもしれない。
 ポップ・スターになるには下品さも必要不可欠の要素なのだった。下品なまでに大衆の欲求に応える。それなしにポップ・スターの頂点には立てない。
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2007年12月26日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

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