04-12-18 「永遠の仔/天童荒太」

 2385枚もの原稿を要した大作で、’99年のベストセラー。
 暗く閉ざされた世界に救いはあるのか。やりきれない切なさで最後まで救いといえるものは見つからない。よく描けているが、小説世界というのは、特殊な世界から人間世界の普遍を見るものではないのか?この小説からは普遍を感じることは出来なかった。というより、この作家の感じる世界に自分は「そうだ」という共感を持つことが出来ない。ここには「特殊」はあっても「普遍」はない。傷ついた、傷ついた、って…うっせいやい!!!
人は誰も自分自身の過去から世界を見渡しているが、世界はそこにはなくその外側にある。自分の知っている世界からだけ、それが全てだと思い込んでナメてかかっていると、その見方の甘さがそのまま自分に跳ね返ってくる。
誰もがみな傷ついた過去を持っているとしても、そこからは見えない世界も確かにある。それを知りたい、という想いが明日へのかすかな望みを生み出してくれるのじゃないだろうか。
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2008年02月17日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

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