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08-02-19 マルサリス


ウィントン・マルサリスが久々にスモールコンボで、それもモダン・ジャズ期のスタンダード曲のライブをやっているCDを聴いた。ウィントンは近年モダンジャズからはすっかり離れてしまって、古典芸能としてのジャズの洗い直し、とでもいった方向に行ってしまい、新しいアルバムを聴くたびに興味を削がれてしまって段々遠のいてしまっていた。このアルバムにしても2年も前に出ていたのだけど全く知らなかった。
ウィントンマルサリスの音楽はなぜ退屈なのか、という村上春樹(「意味がなければスイングはない」)の言を持ち出すまでもなく、ウィントンの演奏は達者だけれど教科書的で面白味がない。以前コルトレーンの「至上の愛」の演奏を聴いた時も、コルトレーンに感じたような切実感をウィントンの演奏からは何も感じることが出来なかった。
また教科書みたいなきちっとした面白味のない演奏をやっているのかな、どうなんだ?と半信半疑の想いで、演奏曲目に魅かれて手には取ったものの、そんなに期待したわけでもなかった。
その不安は見事に裏切られ、1曲目からゾクゾクする演奏に思わず「凄え!」と唸ってしまった。まったく凄い。「Green Chimneys」、セロニアス・モンクの「Underground」というアルバムに入っている曲で、印象的なイントロはいかにもモンク、といったフレーズで、これが1曲目というのがまず嬉しい。
最初のウィントンのソロの後半からバックで鳴っているピアノのフレーズにはゾクゾクさせられる。そのピアノのソロになってさらにそのゾクゾク感はアップする。エリック・ルイス。ウィントンは昔から実にいいピアニストを見つけてくる。初期のウィントンを支えたケニー・カークランド、マーカス・ロバーツも実に見事な指さばきで、特にマーカスは耳に残る素晴らしいプレイを残しているが、ここでのエリックも実にいい。
 ドラムスは初期のジェフ・ワッツほどの派手さはないけれど、バンドサウンドの中でうまく溶け合っている。
 ベースがニューヨーク在住の中村健吾という日本人ベーシストであるのも嬉しい。
 「What Is This Thing Called Love」のエンディングも素晴らしい。そしてラストの「2nd Line」になだれ込んで行く。バンド全員が一丸となって前へ前へと突き進んでいくそのグルーブ感たるや、’87年頃に聴いた「Standard Time vol.1」以来の興奮だ。いや、あれとは1段も2段も深化した。
これはここ2,3年内に聴いた新作ジャズアルバムの中でも最高位にランクしてもいいアルバムだ。’05年度のSJジャズディスク大賞金賞、読者投票1位というのもうなずける。遅いって、オレ。

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2008年02月20日 未分類 トラックバック:0 コメント:0

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